結婚前から推しがいると、「結婚してからも推し活を続けられるんだろうか」「パートナーはそもそも推し活を理解してくれるんだろうか」など、結婚後の推し活について悩む声は多く聞かれます。

今回は結婚・出産を経て推し活をしている、「もっと自由に、私らしく。」をコンセプトに、人材ソリューション事業や戦略的アウトソーシング事業を展開している株式会社LIVLAでチーフディレクターとして働く石郷由貴さんに、お話を伺いました。

画像: 株式会社LIVLAチーフディレクター石郷由貴さん

株式会社LIVLAチーフディレクター石郷由貴さん

正統派のアイドルが好きなのに、今の推しは「おもしれー男

HiHi Jets(ジャニーズJr.)の橋本涼さんという人を推しています。去年の夏に、同じグループに推しがいる友達から誘われて、ライブを観に行ったことがきっかけですね。

顔と、歌って踊るっていうところのパフォーマンス、「脱いだら凄い胸筋を作ること」って言っちゃう、面白いところが好きです。小学6年生のときからジャニオタ(Hey! Say! JUMPがJr.の頃から好きで、ずっと八乙女くん推し)で、正統派のイケメンが結構好きなはずなんですけど、橋本さんはちょっと違うというか。何か変なところ、おもしれー男感にハマっちゃってる感じが今あります。

実は最近、HiHi Jetsと同じくジャニーズJr.の美 少年の金指一世さんも気になってて。今令和なんですけど、金指くんが令和の男の子代表だとしたら、なぜか橋本さんはずっと平成を生きてる感じがありまして。そういうところも好きですね。

とにかくライブ中毒だけど、配信コンテンツも欠かさずチェック

推し活のメインは、毎週日曜日の夜8時にYouTubeチャンネル更新されるので必ず観るのと、ライブとか舞台とかの現場に行く感じです。現場があるときもないときも、日曜日のYouTubeの配信が私にとってはとても楽しみで、そのために1週間、家事も育児も頑張ってます。あとは、YouTubeチャンネルに上がってる動画の再生回数を伸ばすために、通勤中にYouTubeを観てます。

画像: HiHi Jets「JET」Spring Paradise~CRUSH THE FRONTLINE~より youtu.be

HiHi Jets「JET」Spring Paradise~CRUSH THE FRONTLINE~より

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動画とかのコンテンツ配信ももちろん好きなんですけど、やっぱりライブが好きです。ライブの臨場感とか、客席とステージが一体になる感じがたまらなくて。ステージのセットも結構エンターテイメント性が強くて、テーマパークなのかなっていうくらい華やかで。コロナ禍でライブがなかった時期はオンライン配信のライブを観てたんですけど、何か物足りなくて、摂取するコンテンツとして観てました。それで改めてライブが好きだって気づいて。遠征もしますね。それこそHey! Say! JUMPが好きだった時は北海道から鹿児島まで行ってました。今は子供がいるんでなかなか全部行けないんですけど、4月に日帰りで仙台まで行ってきました。遠征にはジャニオタの友達と一緒に行きますね。

舞台もライブもよく行きます。ライブ中毒というか。会社近くの劇場で舞台の公演があるときは、仕事を中抜けすることもあります。ライブがあるときも「すいません、今日は」って仕事を断って行っちゃうくらいです。Jr.って春夏秋冬、年中ライブとか舞台とかやってるんですよ。推しのJr.がデビューしたら舞台とかライブの機会が減るので、何か行きたくてしょうがなくなって、他のJr.のライブに行っちゃいます。私の周りのジャニオタの友達も、そういう子が多くて。でもハマることは少ないですね。

ちなみに、15〜6くらいの10代の男の子を追いかけてるのが好きなんですよ。会うたびに成長してるところ、「ここが変わったんだね」っていうところがあるじゃないですか。そこは必ず見ます。だけど、推しは10代とか20代の前半とかなのに自分の年齢が上がっていくから、「このままジャニオタを続けていいのか」ってふと冷静になるときがあります。

2次元の世界に浸かってみて実感した、2次元のコンテンツ量と沼の深さ

3次元だと現場に行くとかライブ配信とか、CDやDVDの販売とか、ファンに向けたコンテンツって2次元と比較すると有限な気がするんですよね。でも2次元って、際限がないなって。

会社の同僚にアニオタの人がいて、その人の勧めで「名探偵コナン」を結構しっかりハマって最近観たんですよ。で感じたのは「供給過多」だなって。コナンの場合、アニメ化されたのがだいぶ前なのでそれなりに作品数はあるし、気になる声優さんがいれば、そっちも追いかけてみたくなるし……。あと漫画も出てますよね。連載中も新しくアニメ化した作品とか映画が出てくるし、2次創作とかクラブカフェとかもあるしで、正直ちょっと供給過多だなと感じました。2次元のコンテンツの量は、私には羨ましいというより怖いです。

ただ、実際に2次元のアニメの世界に身を置いてみて、もしかしたら私、そっちの沼にもどっぷり浸かれるんじゃないかと思いましたが(笑)ハマったら多分大変なことになる気がします。

家族の理解、仕事への好影響……推し活は密接につながっている

一応主婦なので、独身のときみたいに使いまくりっていうわけにはいかないんですけど、使えるお金は決めた額分全てつぎ込んでいます。ライブとか舞台に行くのもそうだし、映像とか有料のコンテンツとか、推しが使うお金になりそうなものにお金を払いたいがために、毎日働いてると言ってもいいくらいです。夫は理解がある人で、私がそういうのに行かないと家事とかしないことを知ってるから、「お金の使い過ぎだけは気をつけてね」とだけ言われてます。

タイムマネジメントとかの観点だと、平日に行きたいライブとか舞台がある時は、絶対仕事入れないようにするとか、手持ちの仕事をその日までに全て終わらせておくように心がけています。

推し活をしていることで、調べ物をする能力が上がった気がします。オタクって、情報収集能力に優れてると思ってて。前に質問してきた後輩に、答える代わりに「調べてみて」とお願いしたところ「調べたけど出てこないです」って言われたことがあったんです。「これ調べて」って言っても、オタクをやってた人とやってない人では、検索能力に差があるんだなって気づいたというか。仕事に限らず、分からないことがあって調べても出てこないときは、そこで諦めてしまうのではなく「もしかしたらこれってこういうことなのかな」「あそこのホームページを見れば載ってるかも」って思考を変えるんですよ。調べ物をする能力が上がったと気づいたとき、「オタクでよかった」と思いましたね。

推し活をしていることは、自他共に認める個性である

この数年ぐらいで、推しとか推し活っていう言葉が割と普通に使われるようになってきました。
私の世代はまだそういう言葉に馴染みがない気もするんですが、人だけじゃなくモノに対しても使える推しの定義のおかげで、「私推し活してるんだ」って周りに言いやすくなったりしやすくはなったりしてると思います。オタクと推し活、やってることほぼ同じなのに、「私オタクなんだよね」っていうのと全然印象が違うんですよ。

推しとは何か、うーん……。改めて聞かれると考えてしまいますね。人生そのものであるんですが……。生活になくてはならないものだし、ジャニオタになったときから出産からしばらく推し活を休んでた期間も含めて、推したい人とかグループないかなって常に探してます。推しが誰であれ何であれ、常に自分に推しがいることが当たり前で、なくなってしまうとものすごく不安になるんですね。依存症みたいな。学校生活の中でも、友達になった人の多くはジャニオタだったし、ジャニオタでなかったら友達になってたかなって感じで。ある意味自他共に認める個性の1つ、アイデンティティって感じですね。

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