もうすぐ新年度。新卒での就職をはじめとし、この時期に転職をする人も多いでしょう。生活に変化が訪れる春だからこそ「何か新しいことを始めたい」「将来につながることに挑戦してみたい」といった思いを持つ方もいるのではないでしょうか。その選択肢としておすすめなのが資格の取得です。働きながら勉強することが可能なものもあり、取得によってキャリアアップにつながったり、より充実した自分らしい働き方や暮らしを実現したりすることにもつながります。今回は、人気ランキングを参考に編集部が選んだおすすめな資格を10種類厳選してご紹介します。
FP、簿記、ITパスポートなど、独学でも取得可能な資格を厳選して紹介。受験料や学習時間、難易度まで詳しく解説します。

1. ファイナンシャルプランナー(FP技能検定)

お金に関する専門家であることを証明する国家資格です。家計にかかわる金融や税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、資産運用、年金制度、相続といった、人の一生にまつわるお金について幅広い知識を学びます。この資格を取ることで、相談者の夢や目標が叶えられるよう、総合的な資金計画を立て、経済的な側面からサポートすることができるようになります。また、金融系企業への就職・転職はもちろんのこと、経理・総務・税務・資金計画策定・資金調達といった会社の経営に欠かせない情報も提供できるため、幅広い業界で活躍することができる資格です。さらに、自分自身の家計管理や資産運用など、日々の暮らしに役立てることも可能です。

FP技能検定には3級、2級、1級があり、2級以上は実務レベルの知識を有していることの証明になるため、就職や転職に有利になります。また、FP有資格者を優遇している会社もあります。

おさえておきたい情報

・2級からは実務経験が必要になる

・検定は「日本FP協会」と「きんざい(一般社団法人金融財政情報研究会)」の2つの機関が実施しており、金額やテストの内容、実施方法が異なる

・3級の試験はマークシート式で過去問と似た問題が出題されやすいため、独学でも合格しやすい

学ぶ内容

「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業承継」の6分野

試験日程

1級(日本FP協会):2025/9/14(日) ※実技のみ

1級(きんざい):学科 2025年5月、9月 / 実技 2025年6月、9月

2.3級(CBT試験):指定日を除くほぼ毎日

試験方法

1級 実技:面接 学科:マークシート、記述式による筆記試験

2級 CBT方式

3級 CBT方式

受験料

1級:学科 8,900円(きんざいのみ実施) / 実技:20,000円(FP協会)、28,000円(きんざい)

2級:学科 5,700円 / 実技 6,000円 合計11,700円

3級:学科 4,000円 / 実技 4,000円 合計8,000円

※2級、3級はFP協会ときんざいで受検料の違いなし

難易度

1級(FP協会):93.82%

1級(きんざい):学科 11.22% / 実技 84.6%

2級(FP協会):学科 49.55% / 実技 56.5%

2級(きんざい):学科 20.44% / 実技 41.48%

3級(FP協会):学科 83.52% / 実技 85.04%

3級(きんざい):学科 52.6% / 実技 53.45%

※過去5回分の平均

日本FP協会 FP技能士の取得者数 及び 試験結果データ
https://www.jafp.or.jp/exam/syutoku/

一般社団法人金融財政情報研究会 試験結果
https://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/result-fp

学習時間のめやす

1級:500~600時間

2級:150~300時間

3級:30~150時間

勉強方法

・過去問をやりこむ(日本FP協会ときんざいのHPからダウンロード可能)

・テキストや参考書を読む

・通信講座を受講する

・予備校に通う

キャリアへの活かし方

・社内ファイナンシャル・プランナーとなり、仕事の幅を広げる

・同じ金融系でも、銀行から証券会社や保険会社に転職する、外資系へ転職するなどしてキャリアアップする

・ファイナンシャル・プランナーとして独立する

・AFPやCFPといった上位資格を取得し、活躍の場を広げる

こんな方におすすめ

・将来のライフプランを自分で考えたい

・ファイナンスに興味がある

・副業やキャリアチェンジを考えている

・金融、保険、不動産業界で働きたい

公式サイト

日本FP協会
https://www.jafp.or.jp/

一般社団法人金融財政情報研究会
https://www.kinzai.or.jp/

2. 日商簿記検定

簿記は企業の経済活動を帳簿に細かく記録する作業で、「ビジネスにおける世界共通言語」ともいわれます。その技能を認定する資格試験が日商簿記検定です。簿記の知識は、企業の財務状況を理解するための基本スキルであり、会計や経理の仕事はもちろん、起業時の資金管理や家計管理にも幅広く役立ちます。

検定には1級、2級、3級、簿記初級、原価計算初級の5種類があり、ここでは1~3級を取り上げて紹介します。

3級:経理・会計の入門として商業簿記を習得します。実務で役立つ経理・会計の基礎知識が一から習得できます。社会やビジネスに関する一般常識ともいえる知識です。

2級:工業簿記が加わり、より実践的な知識が問われます。2級レベルの知識を身に着ければ、財務諸表の数字から経営の内容を理解できるようになり、就職や転職でも有利になりやすいといえます。

1級:経理・会計のスペシャリスト。商業簿記と工業簿記に会計学と原価計算も加わります。合格すると税理士の受験資格を得られ、公式ホームページでは「大学等で専門的に学ぶ者に期待するレベル」とされているほどの難易度です。

おさえておきたい情報

・簿記検定には「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」の3種類があり、日商簿記が最も知名度が高い

・3級から実務で通用するレベル

・テストセンターに空きがあればいつでも受験可能なため、早く資格取得することも可能

学ぶ内容

商業簿記、会計学、工業簿記、仕訳、帳簿記入、試算表作成、伝票起票、精算表作成など

試験日程

統一試験(ペーパー形式):通常2月、6月、11月の年3回

ネット試験:施工休止期間を除き年中開催 ※2,3級のみ

試験方法

1級:試験会場にて筆記試験

2級:統一試験(ペーパー試験)またはCBT方式

3級:統一試験(ペーパー試験)またはCBT方式

受験料

1級:8,800円

2級:5,500円

3級:3,300円

学習時間のめやす

1級:約550時間

2級:約250時間

3級:約100時間

難易度

1級 13.06%

2級 20.04%

3級 34.69%

※168回目から過去5回分の平均値。2,3級は統一試験で計算

日本商工会議所 簿記 受験者データ
https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/candidate-data

勉強方法

・参考書や過去問で独学

・通信講座

・通学

キャリアへの活かし方

・会計・税理士事務所、コンサルティング会社、金融業界への就職や転職

・経理職へのキャリアチェンジ

・経営企画や役員など、経営に携わる上位職を目指す

・税理士、公認会計士の資格を取る

こんな方におすすめ

・経理や会計に興味がある

・ビジネススキルを身につけたい

・将来の独立や起業を考えている

・フリーランスとして働いている

公式サイト

東京商工会議所
https://kentei.tokyo-cci.or.jp/boki/

3. ITパスポート

ITを利活用するすべての社会人、これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。入門レベルのため、エンジニアなどの専門職以外にも事務職や営業職など幅広い職種の社会人や、学生が多く受験しています。

おさえておきたい情報

・国家試験であるため、履歴書に記載することができる

・より上位に位置する専門性の高い試験、資格の学習をするにあたり、知識の土台になる

学ぶ内容

・ストラテジ系(企業と法務、経営戦略、システム戦略)

・マネジメント系(開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)

・テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素)

試験日程

全国の試験会場で、原則毎日実施

試験方法

CBT方式 ※身体の不自由等によりCBT方式で受験できない方は筆記試験が可能

受験料

7,500円

学習時間のめやす

IT知識がない人:180時間

基礎知識がある人:100時間

難易度

53.54%

※2023年度より過去5年間の平均

情報処理技術者試験統計資料 令和6年3月度 ITパスポート試験
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/pdf/statistics/202403_ip_toukei.pdf

キャリアへの活かし方

・エントリーシートで見られる場合もあるため、就職や転職に役立つ

・基本情報技術者試験、応用情報技術者試験など、上位試験を受けてキャリアの幅を広げる

勉強方法

・テキストや過去問で独学

・通信講座

・オンライン講座

こんな方におすすめ

・ITの基礎知識を身につけたい

・業界未経験からIT分野に挑戦したい

・デジタル社会におけるスキルアップを目指している

公式サイト

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html

4. 宅地建物取引士(宅建)

不動産取引における専門家であることを示す国家資格です。宅地建物取引業者(≒不動産会社)が行う、宅地又は建物の土地の売買、賃貸物件のあっせんの取引に対して、公正かつ誠実に法に定める事務を行います。

「契約締結前に行う重要事項の説明」「重要事項説明書面(35条書面)への記名」「契約内容を記した書面(37条書面)への記名」の3つの業務は宅建士にしかできません。さらに、宅建業者は従業員5名につき1名以上の宅建士の設置が義務付けられているため、宅建士の需要は高いといえるでしょう。また、自分でマイホームを買う時の土地選びなどでも知識が活かせるなど、暮らしの知識としても活用が可能です。

おさえておきたい情報

・不動産業に従事している人だけが受けられる登録講習を修了してから3年以内であれば、「その他関連知識」の5問が免除された状態での受験が可能

学ぶ内容

・権利関係(民法、借地借家法、不動産登記法、区分所有法)

・宅建業法(宅地建物取引業の定義、免許証の効力、営業保証金、媒介・代理契約、重要事項の説明、クーリング・オフ、監督・罰則など)

・法令上の制限(国土法、農地法、都市計画法、建築基準法、土地区画整理法、宅地造成等規制法、諸法令など)

・税、その他(税法、鑑定評価基準、地価公示、住宅金融支援機構)

試験日程

2025年10月19日(日)

※毎年1回、10月の第三日曜日

試験方法

会場でのペーパー試験(マークシート)

受験料

8,200円

学習時間のめやす

独学の場合:600時間以上

資格予備校に通う場合:400時間

難易度

約15~17%

キャリアへの活かし方

・資格手当による給与面での待遇アップ

・支店長などに役職アップ

・不動産業界での転職によるキャリアアップ

・建築、金融など他業界への転職

勉強方法

・通学講座

・通信講座

・独学(難易度高め)

こんな方におすすめ

・不動産業界に興味がある

・転職やキャリアアップを目指している

・安定した資格取得で副収入を得たい

公式サイト

一般財団法人 不動産適正取引推進機構
https://www.retio.or.jp/exam/

5. TOEIC Listening Reading

世界160カ国で実施されている、英語のコミュニケーション能力を判定するテストです。中でも「TOEIC Listening&Reading」は、英語の聞く力と読む力に特化した試験で、話す力と書く力は含まれていません。、ビジネスの場や日常生活での会話や文章でのやりとりといった英語能力を測る内容になっているため、社内での昇給や海外転勤などのめやすになっていることもあります。

おさえておきたい情報

・600点以上が履歴書でアピールできるめやす

・英語を使う仕事につく場合は700点以上を目指す

・新入採用、中途採用、昇進、異動、海外赴任のいずれかの評価で一度でもTOEICのスコアを参考にしたことがある会社は50%以上にものぼる(「TOEIC Testsキャリア調査」(2022年)IIBC調べ)

試験日程

およそ毎月1回

受験料

7,810円

試験方法

会場でのペーパー試験(マークシート)

※IPテストに限りオンラインでの受験可

学習時間のめやす

TOEICスコアを100点アップさせるには、約200~300時間の勉強時間が必要

レベル

400点未満:ゆっくり話してもらう、繰り返し伝えてもらうなど配慮してもらうことで簡単な会話が理解できる

400点台:中学英語はある程度身についており、限定的な範囲であれば簡単な意思疎通ができるシーンもある

500点台:中学・高校英語の基礎ができている

600点台:簡単なビジネス英語が理解できる

700点台:ビジネス上の意思疎通ができる

800点台:ツールとして英語を駆使して仕事ができる

900点以上:正確に流暢に英語を使える

※国際標準規格のCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)を元に英検に換算

英検® 1級:TOEIC® L&Rテスト945点以上程度

英検®準1級:TOEIC® L&Rテスト785点~940点程度

英検® 2級:TOEIC® L&Rテスト550点~780点程度

英検®準2級:TOEIC® L&Rテスト300点~545点程度

英検® 3級:TOEIC® L&Rテスト120点~295点程度

勉強方法

通信講座等のサービスもありますが、点数は徐々に伸びていくため、独学でコツコツ続けることがおすすめです。

・基礎英語を勉強しなおす

・英単語、熟語を覚える

・長文を読んで速読を練習する

・過去問を解く

・英語の会話を聞いて英語に慣れる

キャリアへの活かし方

・英語ができるだけで応募できる案件の幅が広がる

・転職の際に、実務経験がなくても採用される可能性が高まる

・海外駐在のチャンスを得られる

・外資系企業に就職、転職する

こんな方におすすめ

・海外と関わる仕事がしたい

・海外留学やワーホリを視野に入れている

・英語でのコミュニケーション力を向上させたい

・自己啓発やキャリアアップの一環として学びたい

公式サイト

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
https://www.iibc-global.org/toeic.html

6. カラーコーディネーター検定

色に関わる実践的な知識を幅広く学べる検定です。基本的な知識から色の効果、配色のテクニックなどを習得でき、さまざまな業界で生かすことができます。アパレルや美容業界はもちろん、広告や建築、製造業でもいかせるほか、プレゼンテーションや資料作成といった業務でも活用できる知識です。日々のコーディネートやメイク、自宅のインテリアのコーディネート、趣味の絵画や手芸などのセンスアップなどにもつながります。

おさえておきたい情報

レベルはスタンダードクラスとアドバンスクラスの2種類

学ぶ内容

スタンダードクラス:色彩に関する基礎的な知識

アドバンスクラス:ビジネスにおける色彩の知識や事例

試験期間

2025年6月19日(木)~2025年7月7日(月)

試験方法

IBT方式(自宅コンピューター)

CBT方式

受験料

アドバンスクラス:7,700円

スタンダードクラス:5,500円

学習時間のめやす

50~100時間程度

難易度

アドバンスクラス:60%前後

スタンダードクラス:80%前後

キャリアへの活かし方

・アパレル、メーカー、建築、インテリア、広告、Web系などへの転職

・提案、制作、デザインといった専門職へのキャリアチェンジ

・認定講師になる

こんな方におすすめ

・色彩に興味があり、センスを活かしたい

・インテリアやファッションの分野で活躍したい

・クリエイティブな趣味を仕事に活かしたい

・企画やデザインのレベルアップを図りたい

公式サイト

東京商工会議所
https://kentei.tokyo-cci.or.jp/color/

7. ウェブデザイン技能検定

Webサイト制作やデジタルマーケティングのスキルを証明する資格です。Webサイト制作に必要とされる、Webデザインの知識・技能、実務能力などが問われます。プログラミングの知識と実践できる能力も必要なため、実技が必要な2級以上からは難易度が高くなります。

おさえておきたい情報

・就職や転職で有効なのは2級以上

・2級以上は実技が必要で、アニメーションバナーの作成やコーディング、ウェブページ作成、フォーム作成といった技術が求められる

・名刺にロゴマークを入れることができ、社内外にウェブデザインの知識があることをアピールできる

学ぶ内容

1.インターネット概論

2.ワールドワイドウェブ(WWW)法務

3.ウェブデザイン技術

4.ウェブ標準

5.ウェブビジュアルデザイン

6.ウェブインフォメーションデザイン

7.アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン

8.ウェブサイト設計・構築技術

9.ウェブサイト運用・管理技術

10.安全衛生・作業環境構築

試験日程

1級:2025年11月30日 ※1年に1回

2,3級:2~3か月に1回(年に4回)

試験方法

CBT試験

受験料

1級:学科 8,000円 / 実技 25,000円 (実技はペーパー実技含む)

2級:学科 7,000円 / 実技 16,000円

3級:学科 6,000円 / 実技 8,000円 ※23歳未満の在職者は4,000円

学習時間のめやす

1級:大卒後3年以上の実務経験が同等以上のスキルを身につける程度の勉強時間

2級:実務経験が2年以上と同等以上のスキルを身につける程度の勉強時間

3級:30時間程度

勉強方法

・参考書を読む

・過去問を解く(公式サイトに公表されています)

・通信講座

・実際に手を動かしながら学びを深める

実技で必要なAdobeソフトの使い方等はYouTubeで見たり、過去問を解きながらそれぞれの技術について調べたりして学習するのが良いでしょう。

難易度

1級:10~20%

2級:30~40%

3級:60~70%

キャリアへの活かし方

・Web関連で独立する

・ロゴを活かして案件を取得する

・現在の会社でキャリアアップしたい場合に交渉材料として使う

こんな方におすすめ

・WEBデザインに興味がある

・クリエイティブなスキルを磨きたい

・デジタル分野でのキャリアチェンジを目指している

・将来、Web業界で活躍していきたい

公式サイト

ウェブデザイン技能検定
https://www.webdesign.gr.jp/

8. 介護職員初任者研修

「介護職員初任者研修」は、介護職として働く上で最低限必要となる基礎的な知識や技術を身に付けることができる研修です。厚生労働省が公開する「介護員養成研修の取扱細則について」の方針の下、各養成校(スクール)で研修が行われており、それを受講後に修了試験(実技評価と筆記試験)に合格することで取得できます。

介護職を希望する人はもちろん、サービス業で働く方や家族の介護にも役立つ資格です。 また、高齢化、2065年には超高齢社会を迎えるにあたり、ニーズが増加し続けており、この資格があれば全国どこでも就職・転職活動を行うことができます。

おさえておきたい情報

無資格ではできない訪問介護を行うことができるようになる

・自治体から助成金が出る等のサポートがある場合もある

学ぶ内容

講義:「介護における尊厳の保持」「老化について」「認知症について」など介護における専門的な知識

実技演習:「ベットメイキング」「歩行介助」「排泄介助」「入浴介助」「着脱介助」「体位変換」など、実際の現場を想定した演習

試験方法

講座の最後に実施

受講料

スクールや地域によって異なりますが、3万円程度から受講することができます。割引キャンペーンで数万円安くなることもあるため、要チェックです。

研修時間

合計130時間分の研修は必修。最短で3週間程度、働きながらだと3~4か月で取得可能。

難易度

合格率は100%に近いといわれており、もし落ちてしまった場合でも追試や再試験が受けられるスクールが多い。

キャリアへの活かし方

・介護福祉士、認定介護福祉士などの上位資格を目指す

・訪問介護、病院、サービス関連に転職、就職する

・初任者研修の資格を保持している介護職の方は無資格で働くよりも年間の給与が約35万円も高くなる(参照:三幸福祉カレッジ「介護職員初任者研修とは」https://www.sanko-fukushi.com/course/shoninsha/)

こんな方におすすめ

・介護や福祉に興味がある

・地域社会に貢献したい

・キャリアチェンジを検討している

・人と関わるのが好き

公式サイト

厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/kaigoinnyouseikennsyuu.pdf

9. バリスタに関連する資格

バリスタとは、コーヒーを含む、ノンアルコールのドリンクを作るプロフェッショナルのことです。バリスタはコーヒー豆を深く理解し、美味しいコーヒーを淹れる技術を持っているほか、さまざまな抽出方法に精通して好みに合ったコーヒーを提案します。バリスタになるために必須の資格はありませんが、資格を取ることでコーヒーやフードに関する基本的な知識が身に付きます。

また、バリスタに関する民間資格はたくさんあり、趣味レベルのものからプロレベルのものまでさまざまです。中でも勤務経験がなくてもできるものに下記の資格があります。

一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会「SCAJコーヒーマイスター」

UCCコーヒーアカデミー「UCCドリップマスター」

公益社団法人日本通信教育振興協会「コーヒーコーディネーター」

全日本コーヒー検定委員会「コーヒーインストラクター検定」

一般社団法人日本技能開発協会「コーヒープロフェッショナル」

一般社団法人日本能力教育促進協会「コーヒースペシャリスト」

日本能力開発推進協会「カーサバリスタ」

おさえておきたい情報

講座を受講することで取得できるものと、試験に合格することで取得できるものに分かれているため、難易度や目的等に合わせて選ぶ

学ぶ内容

原料などの知識、豆の選び方、焙煎や淹れ方などの技術面の知識、ラテアートの知識、スイーツ・フードの知識、カフェ開業の知識など。視覚によっては実技試験が必要なものもあります。

難易度

UCCコーヒーアカデミー、コーヒーソムリエ、コーヒースペシャリストは独学でも取得しやすく、趣味としてコーヒーを楽しむ方におすすめです。特に、コーヒーソムリエは独学で勉強が可能なうえに試験が10,000円で受けられるので、挑戦しやすい資格です。

また、将来的にカフェを開業したい人には開業や経営も学べるカーサバリスタ、コーヒーコーディネーターの資格がおすすめです。

キャリアへの活かし方

・飲食店への就職、転職

・飲食店での副業

こんな方におすすめ

・コーヒーが大好きで、もっと深く学びたい

・趣味を仕事に活かしたい

・将来的にカフェを開業したい

10. 国内旅行業務取扱管理者試験

旅行業務のプロであることを証明する国家資格です。この資格を取得していると、旅行のツアーを企画・販売することができます。旅行商品の企画立案・販売にまつわる幅広い業務を扱うことができる資格であり、旅行業者の各営業所には、原則としてこの旅行業務取扱管理者を1人以上置かなければならないことが法律で定められています。

旅行業務取扱管理者の資格は「総合旅行業務取扱管理者」「国内旅行業務取扱管理者」「地域限定旅行業務取扱管理者」の3種類があり、それぞれ取り扱うことができる旅行商品が異なります。

・総合旅行業務取扱管理者

国内と海外両方の旅行業務・旅行手配の管理・監督ができる資格です。海外の観光地の知識や国際線の運賃計算に加え、英文の契約書などを読み取るための英語の知識も必要になります。ほかの旅行業務取扱管理者資格よりも難易度が高い試験です。

・国内旅行業務取扱管理者

日本国内全域の旅行業務・旅行手配の管理・監督ができる資格です。汎用性が高く、難易度もそこまで高くないため、日本国内のスペシャリストになりたい方にもってこいの試験です。

・地域限定旅行業務取扱管理者

営業所所在地の市町村やそれに隣接する市町村、観光庁長官が定めた区域内の旅行商品のみを販売する旅行業です。地域の魅力を取り入れた旅行商品の販売をより活発にするため、日本国内の地域を限定した旅行業務・旅行手配(地域限定旅行業)の管理・監督できる資格として2018年に作られました。ほかの2つよりも難易度が低い試験になっています。

おさえておきたい情報

総合旅行業務取扱管理者と国内旅行業務取扱管理者は、条件次第で試験免除制度を利用できる

・総合旅行業務取扱管理者または国内旅行業務取扱管理者の資格があれば、全国通訳案内士試験の筆記試験において日本地理が免除される

学ぶ内容

旅行業法、約款、国内旅行実務、海外旅行実務

試験方法

CBT試験 ※コンピュータを利用して実施する試験

試験日程

1年に1回

受験料

総合旅行業務取扱管理者試験:6,500円

国内旅行業務取扱管理者試験:5,800円+システム利用料660円

地域限定旅行業務取扱管理者試験:5,500円

学習時間のめやす

総合旅行業務取扱管理者:約300時間

国内旅行業務取扱管理者:約200時間

地域限定旅行業務取扱管理者試験:

難易度

総合旅行業務取扱管理者試験:9.3%

国内旅行業務取扱管理者試験:36.6%

地域限定旅行業務取扱管理者試験:42.3%

※令和3~5年の合格率の平均

参照:資格の大原「旅行業務取扱管理者の試験内容や難易度は?勉強法も解説!」
https://www.o-hara.jp/course/ryoko_kokunai_sogo/ryo_column_1

キャリア例

・観光業界、旅行業界、航空業界、鉄道・バス業界、ホテル業界、ブライダル業界への就職

・一流ホテルのコンシェルジュ

旅行業務に関する知識を兼ね備えていることで、ホテル周辺やその土地ならではの観光地、適切な交通機関を案内することができるようになります。

・資格手当による給与額アップ

・旅行会社の開業

旅行業法では、旅行業務取扱管理者の資格保持者がいれば旅行商品を販売できると定められているため、この資格があれば、旅行会社の開業が可能です。開業すれば、自由にツアーを企画したり、スケジュールを決めたりできるようになります。

こんな方におすすめ

・旅行が好きで、プロとして関わりたい

・観光業界でキャリアアップを目指している

・趣味として旅行の知識を深めたい

公式サイト

全国旅行業協会
https://www.anta.or.jp/exam/

まとめ

春は新しいチャレンジを始める絶好の季節です。今回ご紹介した10の資格は、ビジネススキルの向上から趣味としての楽しみまで、幅広いニーズに応えられるラインナップとなっています。ほかにも資格はいろいろあるので、これ以外にも調べてみるのも良いでしょう。独学で学べて難易度の高くないものもあるので、興味のあるものには是非挑戦してみてください。

This article is a sponsored article by
''.