エクセルには480種類以上もの関数があります。どれも非常に便利なものですが、特によく使われる関数はあまり多くありません。480もの関数を使いこなせずとも、よく使ういくつかを覚えて使うだけでエクセルだけでできる処理はぐんと増えます。

上手く使いこなせればちょっとした集計ツールを作ることも難しくなく、面倒な計算処理を一瞬でこなすこともできます。

今回は、エクセルの関数の中でも特に汎用性が高いものを10個厳選してご紹介します。

エクセル関数10選

1. SUM:足し算

書き方:=SUM(範囲)

指定した範囲の値を合計します。

2. AVARAGE:平均

書き方:=AVERAGE(範囲)

指定した範囲の値の平均値を求めます。

3. MIN:最小値

書き方:=MIN(範囲)

指定した範囲から最小値を検索します。

4. MAX:最大値

書き方:=MAX(範囲)

指定した範囲から最大値を検索します。

5. IF:条件

書き方:=IF(論理式, 真の場合, 偽の場合)

条件を設定し、それに合う場合(真)と合わない場合(偽)で表示を変えることができます。例えば、70点以上を合格、70点未満を不合格としたい場合、「=IF(A1>=70, “合格”, “不合格”)」のような書き方になります。

6. IFERROR:エラーの場合の処理

書き方:=IFERROR(値, エラーの場合の値)

関数が処理できない場合、セルに「#N/A」のようなエラーが出てしまいます。例えば値を0で割る場合などです。そのままエラー表示にしておくのはみっともないですよね。そんなときにこの関数を使うと、エラーの場合は何も表示しない、や「エラー」と表示させるなど、任意の処理をすることができます。

例えば「エラー」と表示させたい場合、「=IFERROR(A1*A2, “エラー”)」のように書くことができます。

7. COUNTA:データの数を数える

書き方:=COUNTA(範囲)

空白のセルを除いたデータの数を数えたい場合などに利用します。

ただし、半角スペースのみが入力されているセルがある場合、それも数に含まれることに注意です。

8. COUNTIF:条件に当てはまるセルの数を数える

書き方:=COUNTIF(範囲, 条件)

例えば、「可」と入力されているセルのみを数えたいなど、ある条件を一つ指定してそれに当てはまるデータを数えたい場合に使います。前述の例を関数に当てはめてみると「=COUNTIF(A1:A10, “可”)」のような書き方になります。直接「”可”」と指定するのではなく、「可」と書いてあるセルを指定しても同じ結果になります。

その他、「~以上」「~以下」「~ではない」など様々な条件の指定ができます。

9. COUNTIFS:複数条件に当てはまるセルの数を数える

書き方:=COUNTIFS(範囲1, 条件1, 範囲2, 条件2, 範囲3, 条件3…)

複数の条件に当てはまるセルの数を数える関数です。例えば、「可」と入力されていてかつ「20代」である場合などです。この場合は「=COUNTIFS(A1:A10, “可”, B1:B10, “20代”)」のような書き方になります。こちらも条件にセルを指定しても同じ結果になります。

2つ以上の条件でも指定できるので、非常に汎用性の高い関数です。

10. VLOOKUP:データを縦方向に検索する

書き方:=VLOOKUP(検索値,範囲,取り出したいデータの列番号,検索方法)

2つの表を使ってデータを検索したい場合などに使います。慣れるまで少し難しい関数ですが、非常に便利な関数です。

例えば、商品ごとの金額が書かれた表と、今日売れた商品の一覧表があるとします。このときVLOOKUP関数を使えば、金額表の商品名と、売れた商品一覧表の商品名とを照らし合わせて、金額を検索することができます。それを商品一覧表の全部の行に反映させてほかの関数と組み合わせれば、売上の合計や平均を出すこともできます。

ただ、恐らく最も陥りやすいであろうミスとして、検索対象の範囲があります。関数内で2つめに「範囲」を指定していますが、ここで指定した範囲の中の一番左の一列のみが検索対象となります。そのため、「5列指定して左から2列目のデータから検索したい」などはできません。

補足

範囲を指定する際は「絶対参照」にしましょう。こうすると指定した範囲を固定することができ、他の列に反映させる場合などに範囲がずれることがありません。

やり方は簡単で、範囲を入力したらF4キーを1回押すだけです。すると表示が変わって「$A$1:$A$10」のようにドルマークがつきます。アルファベットと数字の前に一つずつドルマークがついたら設定できています。複数回押すと別の参照の設定になるので注意しましょう。

まとめ

今回はエクセルで覚えておきたい関数を10個ご紹介しました。

こういった関数を使えると「こんなこともできるの!?」と驚いてしまうほど、より便利にエクセルを使いこなすことができます。

最初は調べたり試行錯誤したりしながらになるかもしれませんが、使っているうちにどんどん慣れてきたり、新しい関数に出会ったりします。ぜひ積極的に使ってみてくださいね。

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