大人の推し活のために、「自分が自分の最推しであること」と語るうさこさん。高校生の頃から15年以上オタクを続け、オタ活を諦めないキャリア選択をしてきた方です。

好きなことと仕事をどちらも最大限するのはなかなか難しいことです。自分が何をどう楽しみたいのか、大切にしたいことは何なのか。それと向き合ってきたうさこさんにオタ活やキャリアについて伺いました。

話を聞いた人

うさこさん

33歳オタク主婦
SNSで大人の推し活や、オタクがQOLを上げるための情報を発信

YouTube:https://www.youtube.com/@yuru_usako

画像: www.workit.jp
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支えてくれる推しの存在

もともとオタク気質でアニメや漫画が好きだったのですが、高校生の頃に読んだ『テニスの王子様』をきっかけに本格的にハマり始めました。元々アニメは見ていて、それがきっかけでテニスを始めたりテニス部に入ったりしていたのですが、高校生になって改めて原作を読んで、世界観やキャラクター作りなどに一気に惹かれたんです。そこで初めて本格的に夢女子というものになって、オタクとして色々スタートしました。もう15年くらい前の話ですが、『テニスの王子様』は今もずっと好きで、今年も大きなフェスがあったのでそれにも参戦しました。

私の中のブームによって他にも推しができることはありますが、私の人生を変えてくれたり、支えてくれたりした推しという意味では、『テニスの王子様』の白石蔵ノ介君が本当に一番の推しです。

高校時代はまだオタクという文化が今ほど迎合されておらず隠れオタクをやっていたのですが、初めて白石君を通して友達ができました。そして大学生の頃にはオタク文化がだんだん広がってきていて、「白石君のことが大好きなんです」と周りに伝えられるようになっており、”白石君が好きな自分”というのが1つのアイデンティティになっていました。こうして新しい出会いや、自分らしさを見つめ直すこと、自分を表現することができたのは白石君がいてくれたからだと思っています。

こうした推しの存在は、日常の中でときめきを感じさせてくれます。私は2次元のような別の世界からもときめきをもらうことが好きで、それがある方が自分の心が安定するように感じています。その心の安定やときめきがあるから、より3次元でも頑張ろうと思える、そんな存在です。

画像: 支えてくれる推しの存在

普段の推し活や心がけていること

普段の推し活としては、今ハマっている『ブルーロック』というアニメの現場が何かしらいつもある状態なので、それに行くなどをしています。現場がない時やそれ以外の作品でも、グッズを愛でたり、グッズを持ってカフェに行って写真を撮ったり友達と話したりしています。行先に合わせてアクリルスタンド(以下、アクスタ)などを常に持ち歩いていて、ちょっとしたカフェに行くときでも写真を撮ったりしているので、日常的に推し活をしている状態です。

おそらく一番お金をかけているのがそうしたグッズです。アクスタは好きで良く買ってしまうので、「こういう場所で使えそうだな」「こういう場所でこのグッズを持ってオタ活したいな」と想像がつくものだけをお迎えするように意識しています。そのおかげで満遍なくアクスタを活用したり愛でたりできているかな、と思います。また、推しだけをなるべくオープン商品の物でお迎えすることや、私は隠すタイプの収納ができないので見せる収納をしているのですが、そこに飾れる範囲でグッズを買うことも心がけています。

時間については余裕を持ったスケジュールにすることを大切にしています。なるべく週に1日以上は予定のない日を作って融通がきく日を残しておくことで、オタ活やそれ以外のことで何かあっても対応ができるので、意識して続けています。

画像: 普段の推し活や心がけていること

大人の推し活では自分を最優先に

大人になってからの方が選択できる幅が本当に増えていて、ありがたく思っています。でもその中で、逆に何を選べばいいのか、自分はどういうオタクでありたいのか、というところは意識していかないとすぐ崩れてしまったり、他の人の影響を強く受けて心が病んでしまったりとすることもあるのかなと感じています。なので、「自分軸をしっかり持つ」ということが大切だと考えていて、同じように推し活をする方へもそれを伝えています。

私の軸の保ち方としては、大学の頃から心理学を学び続けているのですが、その中で学んだセルフコーチングの手法を活用しています。自分で自分のことを導いてあげるようなノートの書き方に沿って自分が今大切にしたいものをノートに書いたり、自己分析用のワークなどをしたりして、軸がブレないようにしています。

また、私は割と自分本意なオタ活をしているのですが、「推しを推す前に自分を推す」ということを最優先にしています。自分が自分の最推しであることが大前提で、その余裕があるから推しも応援できると思うので、まずは自分自身をいつでも最優先にしてあげることを大切にしています。

私と同年代の30代を超えたぐらいの女性は、ライフスタイルの変化があったり、お仕事やご家庭のことが忙しかったりと、自分以外のことで忙しくなることも多くなると思います。なので「自分がちゃんと自分を大切にできること」は忘れないでいてほしいと思っています。

新卒から転職、スクールを経てフリーランスへ

これまで新卒での就職や転職を経て、今は個人事業主として動画編集やコミュニティの運営などをしています。

新卒ではお菓子メーカーに営業職として就職したのですが、地方に転勤になって初めて1人暮らしをしたり、日付を超えるまで業務したりしていて、心も体も限界を迎えてしまいました。余裕がなくてオタ活もできなかったので、生活や心が安定せずに病んでしまって、仕事を辞めて一度実家に帰りました。

その後、医療関係の中小企業に一般事務として転職しました。新卒の時は大企業へのこだわりが強く、みんなが知っている企業が良いと考えていたのですが、転職の時はそこは一切考慮しませんでした。興味のある分野や、中小でもしっかりとしている会社という観点で選び、職種については、今後の結婚のことやオタ活のしやすさなどから一般事務もいいな、と思い決めました。

転職した会社ではすごく人間関係にも恵まれていましたし、定時でもいつも上がれてオタ活も楽しめて充実はしていたのですが、もっと自分だからできるお仕事がしたいと考えていました。例えば大学から学んできた心理学や、オタク女子のみなさんに向けてなど、自分だから伝えられることを伝えられたら、という思いがあり、副業や、退職してスクールに通って学び直すことを経て独立しました。スクールでは講師の資格を取る勉強をし、資格取得後はそこのスクールの講師として認定講師として活動を始めるという流れでした。

フリーランスとしてやってきて、講師として目の前の生徒さんだけではなく、もっと広く色々な方にお届けしたいと思ったときに動画の方がいいかなと思ったり、動画編集をしている時間がすごく好きなことに気がついたので、色々調整をし続けた結果、動画編集に行きつきました。

プライベートに重きに置いたキャリア選択

このキャリア選択は、プライベートに重きを置いていたからというのが大きいと思います。将来的には家で働きたいとずっと思っており、会社でキャリアを積むというイメージがなかなかつきませんでした。また、私の憧れのお母さん像が、”周りに「すごいね」って言われるお母さん”なんです。小さくても自分の仕事を持って自分の好きなことをやっているお母さんがそのお母さん像に近いと考えたのでフリーランスの道を選びました。

こうして転職やスクールに通うという手段をとってでも推し活や憧れを諦めなかったのも、推し活も仕事も全部楽しい時間にしたい、という思いがあったからでした。仕事をしている時間が1日で1番長い中で、自分の時間を一番占めているお仕事が楽しくなれば、より推し活も楽しめるんじゃないか、と思います。

画像: プライベートに重きに置いたキャリア選択

仕事で好きなことを諦めたくないあなたへ

今推し活などの好きなことを後回しにして自分のキャリアと向き合っている方、本当に素敵だと思います。この先にある決断や自分と向き合って決める事は、ご自身のこれからの人生や推し活にも必ずいい影響があると思うので、ちょっと立ち止まって推し活をお休みすることになっても、その機会を大切にしながら、ご自身の気持ちを大切にしてあげながら選ぶことで、未来のあなたがきっと楽しくオタ活ができると思います。応援しています。

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