ママをしながら推し活も楽しむ。実際に両立している方はどのような楽しみ方をして、どのようにバランスを保っているのでしょうか。2児の母であるSAKURAさんは、暮らしや育児とのバランスを取りながら、旦那さんの理解も得て推し活を満喫している方です。今回はその秘訣を伺いました。
アイドル達のストーリーが「応援したい」気持ちにさせる
今、韓国を主な拠点として活動しているグループの「BTS」「Stray Kids」「XG」を推しています。BTSは2019年頃、Stray Kidsは2021年頃、XGは半年前くらいから本格的に推し始めました。3グループみんな好きなのですが、今一番お金を使っているのはStray Kidsですね。というのも、XGは日本でほとんど活動していないので応援する機会や方法が限られていて、BTSは一番推しのジミンくんが兵役に行っているんです。なので、今はStray Kidsに時間やお金を使うことが多くなっていますね。
韓国のアーティストにハマる以前は、K-POPカルチャーを知ってはいたけど、どハマりするほどではありませんでした。そんな中、幼馴染がBTSにハマって、曲を教えてもらったり動画を見せてもらったりしているうちに、気づけば私の方がハマっていたんです。(笑)
その後、BTSが好きなことからSNS上で繋がった友達がStray Kidsにハマって布教されて。それで彼らがデビューするきっかけになったサバイバル番組を見て応援したくなり、すっかりハマってしまいました。私は駆け出しのアイドルを応援するのが好きで、グループができるまでや、売れるまでなどのストーリーに共感して応援したくなるんですよ。Stray Kidsはまさにそれでしたね。
実はBTSには一度冷めてしまった時期もあったんですが、彼らのドキュメンタリー映像を見てまた好きになったんです。英語の曲を出すことが増えたのと同時にファンが一気に増えて、ちょっと置いていかれてしまったんですね。でも、映像のコンテンツを通して、彼らが初心を忘れずに頑張る姿や、以前と変わっていない姿、ちゃんと兵役に行ってそれぞれが仕事を全うする姿を見たりして、「やっぱり好きだな」と思いました。そういう、背景にあるストーリーが応援したい気持ちを高めてくれますね。
Stray Kidsは今いろいろな国でとにかく売れているので、「苦労してなさそう」と思われることも多いんですが、実は全然そんなことなくて。日本で行なわれた最初のファンミーティングでは同行者を無料にして、それでもチケットが売れなかったり、事務所の中でもできそこないだと言われたりしていた時期もあって、事務所からもあまりプッシュされていないことが外から見ても分かるくらいでした。
そんな中でも腐らずに、自分たちで曲や振付を作れるという強みを生かして生き残り続けて、大きく成長したグループなんです。あまり表には出さないけれど、みんな心の中でメラメラ燃える心を持って頑張っているところが好きです。
ほかのファンとも一緒に楽しむ推し活
普段の推し活としては、ライブに行ったりCDやグッズを買ったり、その開封動画を撮ってアップしたり、自作のネットプリントを楽しんだりしています。子供がいるので、いつでもイベントに行けるわけではないですし、ライブも近場で開催される場合にはなりますが、できる範囲で推し活をしています。
今でこそ、私のInstagramアカウントを通じてそういう推し活の仕方をほかの人とも共有しているのですが、最初は全然そういうことは考えていませんでした。推したちのソロカットをコラージュしたり、自作のグッズを載せたりしているうちに、「それってどうやったらできるんですか?」といった反応を多くいただくようになって。それでフォロワーさんも増えていきましたし、みんなで一緒に推し活を楽しむようになりました。
パートナーの理解を得て、空き時間に推し活を
5歳と3歳の子供がいて、日中は幼稚園に通っています。推し活をする時間はやっぱりどうしても夜が多いですね。あとは、子供たちが幼稚園に行ってる間に届いたグッズを開けたり動画を撮ったりして、子供が寝静まった後に動画編集をすることもあります。
子供が今より小さい頃も推し活をしていましたが、今とリズムはあまり変わってないと思います。逆に、赤ちゃんの頃の方が喋らないから、今の方が出来ないことが多いくらいですね。(笑)子供たちが起きている間は、テレビで仮面ライダーやウルトラマンなどを見ているので、私は夜に録画したものを見ています。
推し活を始めたのは妊娠中で、長男が生まれた頃は初めての出産だったこともあり、旦那の理解も今ほどありませんでした。それで最初は細々と推し活をしていたのですが、育児や家のことももちろん頑張りながら、推し活やK-POPについて伝えたりしてきて、徐々に理解してもらえるようになったんです。プレゼンをしたこともありましたね。(笑)ちゃんと伝わるように、頭ごなしに言ったり、強く出たりしないようには気を付けていました。その甲斐あって、今は推し活と家庭の関係も円満です。
「切り替え」が、心の元気に繋がっている
やっぱり子供たちもそれぞれ好きなものがあるので、親子で一緒に動画を見たり推し活をしたりはしていないですね。逆に、育児と推し活がそれぞれ分かれているからこそ、推し活がリラックスできる時間になっているのかもしれません。
きっと、子供と一緒に推し活をするのも楽しいと思います。でも、親と子だと距離感がどうしても近くなってしまうので、推し方の価値観を押し付け合ったり衝突したりしちゃうと思うんです。それがないからこそ、私自身も育児と推し活を上手く切り替えられていますし、それによってモチベーションが上がっているとも思います。例えば、「この推し活の続きはあとの楽しみにとっておこう」と家事や育児に集中したり、子供がいない時間にしかできないことをするためにダラダラしている時間をなくしたり…。
家事や育児をするときはしっかりそれに集中して、逆に推し活をするときはしっかり休む、という切り替えができているんです。おかげでそれぞれ捗っていますし、心も元気でいられているように思います。
バランスのコツは「自分は自分」でいること
育児や暮らしと推し活のバランスを取るコツは、「自分は自分」という考え方ですね。
新曲やアルバムをリリースするカムバックと言われる時期が近づくと、深夜に動画や画像が公開されることがあるんです。それでつい夜更かしして次の日に支障が出たことが何度かあって…。
それを経験して思ったことが、「自分の生活は自分の生活」であることでした。そうしないと、推し活と生活の境界線がどんどん薄くなってしまって、生活に支障が出たり、推したちに勝手に失望するようになっちゃったりするんです。自分は自分、彼らは彼ら、と線引きをして、いまできる形で推すことが大事だと思います。
それはお金も一緒です。「みんなが買ってるから使う」みたいなことはしなくて良いし、それに自分のお金は自分のものであって、推したちのものでもないんですよね。それをしっかり分けて、できる範囲の中で応援するっていうのが良いと思います。
推しは日々の特効薬
推しは新しい世界を見せてくれた存在ですね。推しがいたからこそ出会えた人がたくさんいて。年齢を重ねたり、子供が生まれたりする中で、新しい出会いは減っていきますし、さらにそこで共通の趣味を持っている人に出会うのはなかなか難しいと思います。でも、推しがいたおかげで、年齢もバックグラウンドも関係なく、同じ趣味を持ついろいろな友達ができました。推しの存在が、「私ってこんなにいろいろな人と仲良くできるんだ」と知らない自分に気づかせてくれたんです。
あと、推しは病院で処方してもらう「お薬」みたいな存在だとも思っています。例えば、カムバックの前は1ヶ月くらい前からイメージ動画やティーザーが公開されたり、CDの予約が始まったりして、カムバックが始まるとまた活動が1ヶ月ぐらい続く。そうして合計で2ヶ月分、日々の元気やモチベーションになるお薬をもらっているイメージです。
ライブも一緒です。チケットの申し込みがあって、当落発表まではそのアドレナリンで毎日頑張って。落選したらほかの薬で癒して、当選したらライブまでの時間分のお薬になって…。逆に、お薬がない時は「忙しくて病院に行ってないな」みたいな感じですね。(笑)推しの存在が、日々のモチベーションや頑張るためのまさにお薬になっているんです。