「子どものせいにしたくない」と語る、柏レイソルサポーターのちはおさん。フルタイムで働くワーママでありながら、全試合を観に行くほどの熱いサポーター魂を持っています。大好きなことを、「子どもが生まれたから」を理由に諦めないちはおさん。夫婦で工夫していることや、子連れ観戦で気を付けていることなどを伺いました。
話を聞いた人
あんみつch ちはおさん
一児の母(もうすぐ二児の母) スポーツ現地観戦大好きな会社員。
Youtube:https://www.youtube.com/@anmitsu_ch
X:https://twitter.com/_sa_chi_03
note:https://note.com/chrrrn/
「選手を後押ししたい」 全試合観に行くサポーター魂
1歳5か月の息子を育てながらフルタイムで仕事をしつつ、スポーツやモータースポーツの観戦も家族で楽しんでいます。特によく観に行くのはサッカーで、メインで応援しているチームはJ1に属する柏レイソルです。試合を観に行き始めたのは2017年頃で、気づけばもう7年くらいサポーターをしていますね。
もともと私は全然スポーツに興味がなかったのですが、夫が高校生の頃からずっと柏レイソルのサポーターをしていて。それで、付き合い始めてから「一緒に行かない?」と誘われて観に行ってみたら、会場での応援の熱さにすっかりハマってしまいました。
柏レイソルは、Jリーグの中でも1番と言われるくらい応援が熱いんですよ。その中に入って選手たちを応援していると、自分も元気になってくるくらいで。それがすごく魅力的で、楽しいと感じています。
夫はもともとかなり力の入ったサポーターで、中心の方で応援しているくらいだったんです。それで彼に合わせて試合を観に行っているうちに私もそうなってきて、一緒に全試合観に行くくらいになりました。2019年は遠征も含めて全試合行きましたね。
今は子どもがいるので、様子を見つつ観に行ける時は行っています。もちろん体が最優先ではありますが、出産前でも行ける試合は全て観に行っていましたし、妊娠中の現在も、今のところ全試合観に行けています。
こうして試合に足を運んでいるのも、「選手の後押しをしたい」という気持ちが強いからですね。それに、「勝っているから応援に行く」みたいになるのも自分の中では悔しくて。負けている時期でも一生懸命応援したいんです。となると、「全試合観に行こう」となるんですよね。(笑)
それで一生懸命応援してチームが勝ってくれるとすごく嬉しいですし、応援して良かったなと感じます。また、みんなで大きい声を出したり、手拍子を合わせたりするのはストレス発散にもなるので、そういう部分でも応援の楽しさを日々感じています。
柏レイソルをきっかけに人生が動いた
柏レイソルは、私が望むような人生を歩むきっかけとなってくれた存在のように感じています。
私はもともと西東京の方に住んでいたので柏まで遠く、仕事との両立が大変でした。また、ちょうどその頃に転職を考えていたことから、それなら千葉の会社に転職することにしたんです。それで希望の会社に内定をもらい、千葉に引っ越すことになりました。
そうなると夫とも距離が近くなるので一緒に住むことになり、それから半年ほど経ったところで結婚することになったんです。それで今はこうして家族で観戦することもできていて、振り返ってみると、柏レイソルがきっかけだったなとすごく思うんです。柏レイソルが「好き」な気持ちがそうさせてくれたのかな、と感じますね。
フルタイムで働くワーママの働き方
現在はホテルの運営会社でフルタイムで働いています。デジタルマーケティングの担当をしていて、サイトのアクセス分析やWEBページのコンテンツ制作、SNS発信などの業務が主です。
8時半始業で17時半終業、週3日出社の2日在宅で仕事をしています。実は夫と同じ会社で働いていて出社と在宅の頻度も同じなので、交互になるように調整しています。在宅の方が、息子の保育園の送迎などの担当です。
会社はフレックスもできるので、両方が出社になってしまった場合は、片方が出社時間を遅らせて送りを担当、片方が早めに帰って迎えに行き、子どもが寝た後に1時間だけ仕事をする、みたいに分担することもありますね。比較的柔軟な働き方ができる環境で、相談をすれば快く承諾してくれます。
また、私も夫も育休を取得しました。私は生後8か月頃まで、夫も生後3か月ほどまでお休みしました。その間は2人で育児だったので、子どもが夜に長時間寝てくれるようになるまで一緒にいることができて、かなり助かりましたね。
バランスを取るためのコツ
育児や生活、仕事、好きなことのバランスを取るためには、「無理しないこと」と「コミュニケーションをたくさんとること」が大切だと思っています。例えば、眠いと思ったら「ちょっと今眠いです」と伝えたり、相手にしてほしいことがあれば「これをやってほしい」と言ったり…。
お互いに、してほしいこと、したいことがあると思うので、それを我慢したり無理したりしないことですね。逆にガンガンコミュニケーションを取った方がいいと思っていて。ため込んで最後に爆発してしまうと、喧嘩みたいになっちゃいますから。思った時に言うことは意識していますし、夫もそうしてくれていると思います。
また、お金は県外に遠征したりする時に結構かかるので、節約には気をつけていますね。自炊を頑張ったり、普段からお弁当にしたり、地道なところからこつこつ取り組んでいます。
時間に関しては、息子は夜の8時半ぐらいには寝ちゃって割と長く寝てくれるので、その後の時間は私も夫も各々好きなことをして過ごしています。
子連れ観戦のポイント
柏にある三協フロンテア柏スタジアムは家から車で約20分と近いところにあるので、生後4ヶ月頃から一緒に試合を観に連れて行っていました。生後半年くらいになってお座りがちゃんとできるようになってからは、アウェイの遠征も一緒に行くようになりましたね。飛行機で北海道へ行ったり、新幹線で大阪へ行ったり、いろんな場所を家族で訪れています。
子どもを連れて行く時には、行きたいお店などの下調べは特に入念に行なうようにしています。例えば、子どもと一緒に入店できるか、子ども用の椅子があるかなどです。
また、荷物の準備もすごく入念にしていますね。ミルクを飲む時期には、洗い物が外でできないので、哺乳びん用のインナーバックを用意してミルクを作ったり、缶のミルクで対応したりしていました。そうした便利グッズの情報はInstagramやYouTubeを見て調べて、持っていくようにしていました。
あと、混みそうな重要な試合の日には、子どもの分も席を確保するようにしています。まだチケットが必要な年齢ではないのですが、子ども用のチケットを購入しています。荷物も多いので、無理せず余裕を持って観戦できる状態にできるようにすることは、意識していることですね。
子どもは、初めの頃はただ連れてこられているだけ、みたいな感じではあったのですが、1歳を過ぎたあたりからは周りのことにかなり興味を持ち始めていますね。周りの人が一生懸命応援しているのを見て、手拍子を真似してみたり、声を出してみたり。サッカーのルールはあまりわからないですが、自分の興味のあるものに注目して刺激を受けているように思います。
「子どものせいにしない」今も変わらない応援スタイルが充実感に
子どもが生まれてから、スポーツなどの観戦スタイルががらっと変わったことはないですね。もちろん、子どもの体調や様子を見ながらですが、「子どもがいるからこれはやめよう」みたいにしたことはほとんどなくて。「子どもがいること」ができない理由にならないよう、「子どもに負担をかけずにどうするか」を夫婦で考えて工夫することを意識しています。
こうして育児や暮らし、仕事、好きなことの3つがあるからこそ、自分が完成していると思うんです。サッカーの試合を全部観に行こうと思うと、やっぱり大変なこともあります。でも、妊娠前から夫婦2人でサッカーを一緒に追いかけてきて、子どもが生まれてからも2人で工夫して変わらずに観に行けていることにすごく充実感を感じているんです。だからこそ、どれが欠けてもいけないような、そんな存在になっています。