日常業務で、数多くの書類作成を行う事務職。
募集時に「初心者OK」と打ち出している求人情報も多いものの、これから応募を考える側としては「実際、どれぐらいのパソコンスキルが求められるの?」と詳しく知りたいところではないでしょうか。
そこで今回は、トランスコスモス採用担当の熊本 聡美さん、山里 さやかさん、中嶋 梨絵さんにお話を伺ってきました。
それぞれ皆さんが担当している業務は以下の通りです。
熊本 聡美さん:
受発注業務、営業事務、経理、人事などの応募者対応全般を担当。担当エリアは東京。
中嶋 梨絵さん:
受発注業務、営業事務、経理、人事などの求人媒体作成全般を担当。担当エリアは東京。
山里 さやかさん:
営業事務、経理、人事の応募者対応全般や求人媒体作成を担当。担当エリアは長崎(佐世保)。
普段の事務仕事の現場では、どんなパソコンソフトやツールを使っていますか?
どの業務でも「Excel」は共通しています。経理だと「SAP」や「弥生会計」などの会計ソフト、人事だと「弥生給与」などの専用ソフト、メールの3つを使用していることが多いです。
使用経験の有無で、差はありますか?
ExcelをはじめとするMicrosoft Officeの使用経験があると、業務習得が早いかもしれません。
経理・人事ソフトは会社ごとに設定が違うため、使用経験があってもあまり活かせない可能性もあります。しかし、経験があるに越したことはないです。「SAP」ができると「おぉ〜!」といった反応を得られる場合もあります!
SAPとは?
企業内のすべての業務を一元管理するシステムのこと。「会計システム」 +「調達システム」 +「在庫管理システム」など、部門ごとのシステムを統合したソフトウェアです。
「基本的なパソコン操作」というのは、具体的にはどのぐらいですか?ブラインドタッチができたら良いのでしょうか?
どこの事業所も、だいたい独自のシステムを使用しているため、そのシステムに慣れる必要があります。未経験よりは経験があるほうが良いですが、たとえ未経験でも、パソコンに対するアレルギーがなく、興味があればOKです。
募集には「基本PC操作ができればOK」とは書いていますが、人によって「基本PC操作」の解釈が違うこともあります。
「これから仕事でPCを使いたい!」という意欲で応募される人もいらっしゃいますが、ビジネスとして大量に業務を処理し、ミスも避けなければなりません。
例えば、自己流OKなので、文字入力で両手が使えて、スムーズで速いとか。私が所属する佐世保の事業所では、1分間に40文字打てることを合格レベルの目安としています。あと、コピペ(コピーアンドペースト)が分かる、ウインドウ操作が分かるとか。
ブラインドタッチとまでいかなくても、両手を使用してのタイピングができればOKです。
そのほか、PCの立ち上げが出来るか(「ctrl」+「alt」+「del」立ち上げなど)、ショートカットキー操作の知識など、ネットで調べればわかることは最低限知っていて欲しいと思います。
最近は、応募時にタイピング練習ソフト「イータイピング」などの結果を提出して来られることもあります。1分間に50文字打てれば、合格ラインかなと思います。
トランスコスモスで私が採用している仕事の場合、業務内容としてはシステム入力と、そのチェックなので、難しい作業ではありません。
未経験でもOKですが「パソコンができない」「勉強意欲もない…」となると、難しいかもしれません。自発的な勉強意欲(ネットでわかることは、自分から調べるなど)が大事です。
正確性や生産性が求められる現場もあります。単純作業の分だけ精度・スピードが求められます。ミスを起してしまった場合には、自分自身やチーム同士でどう改善していくか、という姿勢が必要です。ミス率を測る現場もあり、働くマインドとしては「プロフェッショナル」になることを求められます。もちろん、最初から求められるわけではありませんが…入ってから、環境に慣れていく、自発的に学び工夫・改善していく姿勢が大事です。
現場によって異なりますが、基本は「Excel」+「専用システム」2つの組み合わせが多いと思います。数字入力のスピード重視で、システムにどんどん数字を打ち込んでいく、といった作業です。どの現場でも慣れてきた後に一定の入力速度を求められることが多いです。理由は、日々の業務処理量に影響するからです。
ブラインドタッチはできなくても、両手を使って、ローマ字でキーボード入力ができるレベルならOKです。そこからさらに慣れていけば、ブラインドタッチはできるようになります。
ショートカットキー(「ctr」+「c」、「ctr」+「v」など)が使えると、なお良いです!
「貼り付け」「切り取り」の作業は日々の現場で頻出します。マウス操作だけに頼っていると、作業スピードがかなり落ちてしまい、業務に追われることになってしまいます。入社後に業務効率化しようという行動が大事です。
事務職に、Wordのスキルはどのぐらい必要ですか?
マストのスキルではありません。
入力、保存ができればOKです。
使えなくてもOKな現場が多いように思います。
WordやPowerPointはほとんど使わないです。得意な方には、お願いする現場もありますね。
事務職に、Excelのスキルはどのぐらい必要ですか?
作業マニュアルがExcelだったりすることがあるので、Excelは使えると良いと思います。
「セル」の意味が分かること、表作成ができること、四則演算ができることです。
ただし、ゼロから計算式を組む場面は、ほぼありません。
一人でやる作業ではないので、初心者の方でもハードルは高くないと思います。
「セル」とは何かを説明しなくても分かる、例えば「A2セル」などと言われてどこかわかり、入力ができる、数式が入っているセルを壊さない、などの理解があると良いと思います。
使用経験のあり・なしで、入社後の業務習得速度に差が生じると思います。入社後は、まずは覚えることばかりです。Excelがすでに分かっていれば、その分新しく覚えることが少なくて済むので、ご本人のご負担が減ります。そういったことも含めて、未経験のことに対して、前向きな姿勢・意欲をお持ちの方がポテンシャルを評価されやすいように感じます。
PowerPointのスキルは?どのぐらい必要ですか?
マストではありません。
現場で、PowerPointのスキルは求められたことがないです。
使えなくてもOKな現場が多い気がします。
経理事務や人事労務で必要なパソコンスキルは?
経理事務は、毎月決まったサイクルで数字を入力…といった作業が多いです。
人事事務は、労務規定に沿って経費精算・扶養手当計算など、対応すべき内容が毎回ケースバイケース、複雑で難易度が高い現場です。その分、スキルアップを目指せるともいえます。
経理・人事労務は「COMPANY」「SAP」「Super Stream」「MFクラウド会計」「弥生会計」などの会計システムを使います。
それらのシステムから、データのダウンロードをして、コピー&ペーストができること。Excelの表計算レイアウトに慣れていることが必要です。
経理では、簿記の概念(「借方」「貸方」「勘定科目」など)が分かることが重視されます。
人事労務では、会社の労務規定や法律を覚えていくことや、数字を細かく見るスキルなどが必要です。例えば、給与計算などを間違えてしまったら大変です。
そのため、とても細かい確認ができる人は、向いていると思います。
日々覚えることがものすごく多いので、新しいことを積極的に勉強する姿勢も大切です。
トランスコスモスは入社後の研修も充実
入社初日は、トランスコスモスのe-ラーニングでビジネスマナー、メールの書き方、電話の受け方などについて、まずは研修を受けることになります。
配属先によっては、オプション研修としてExcel操作に関する研修が行われるところも。
入社当初はExcelに不慣れだった人でも「研修内容がしっかりしているので、すごく勉強になった」という声も寄せられています。
各種パソコンソフト初心者の方でも、自発的・継続的に学ぶ姿勢こそが大事です。
事務職でスキルアップを目指したい方は、ぜひ第一歩を踏み出してみてください!