これまでの仕事から正社員事務職へ転職しようとしたとき、経験がないまま事務職求人に応募することに不安を感じるかもしれません。しかも事務職は人気があり、有効求人倍率、つまり事務職の仕事をしたい人に対して0.42倍(※)と、かなり低いのが現状です。しかし、そんな中でも「経験がない状態で正社員事務職への転職に成功した」というケースがあります。

今回は、未経験から応募可能な正社員事務職の例や転職成功までの5つのステップを解説します。

(※)厚生労働省ウェブサイト:一般職業紹介状況(令和5年6月分)報道発表資料より

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未経験でも応募可能な事務職のメリットと例

事務職は未経験でも応募・転職しやすい職種の一つです。主にデスクワークで仕事上のノルマがなく、月ごとの仕事のスケジュールが分かっているので予定が立てやすいことなどが魅力と言えます。加えて正社員になるとマネジメントや専門的な業務を任されることもありますが、その分安定した収入が得られるし、社会保険や退職金制度などの法定福利厚生に加えて、会社独自の福利厚生も受けられることが多いです。

転職・求人サイトで見かけることが多い未経験OKの事務職の例としては、コールセンターの電話対応やデータ入力など、作業マニュアルがあったり大量に募集をかけていたりするもの、求人を出している企業に人材育成制度があり、未経験者から育てたいというケースなどがあります。

パソコンの操作ができること、パソコンスキルがなくても新たに知識を吸収しようとする姿勢やパソコン操作に抵抗がなく、一般的なビジネスマナーがあれば未経験でも事務の仕事ができます。

未経験で正社員事務職に転職するための5つのステップ

ここからは、事務職への求人に応募するところから面接まで、求職者がすべきことを5つの段階に分けてご紹介していきます。

ステップ1:事務職求人に関するリサーチをする

「正社員事務職に応募したい」と思ったら、まずはいろいろな転職・求人サイトを見てみましょう。この段階は事務職に限定されませんが、事務職といっても一般事務から営業事務、経理、総務などいろんな職種があることを理解したうえで、どんな求人があってどんな事務職の仕事がしたいのか、おおよそでいいので把握しておきましょう。

最近では転職・求人サイト以外にも企業の公式サイトやSNS、求人系のSNS限定で求人を出していることもあるので、「なかなかいい求人にめぐり合えない」と思ったら、そちらでも探してみることをおすすめします。

参考サイト:
未経験で事務職へ転職したい方におすすめの転職・求人サイト
https://www.hataraku-recipe.jp/_ct/17540050

ステップ2:必要な知識やスキルを身につける

事務職の求人には「最低限のパソコンスキル」とだけ書いてあるものから、具体的な条件が書いてあるものまでさまざまですが、ほとんどの企業はExcelに関するスキルを重視しています。表やグラフ作成、SUM(合計)やAVERAGE(平均)といった簡単な関数に触れるなど、ある程度Excelの技能を身につけておきましょう。

さらに、以下の資格があるとより人事担当者にアピールできます。

Microsoft Office Specialist(MOS)

Microsoft Office Specialist(MOS、マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)は、マイクロソフト社が発売している、オフィス系ソフトに関する習熟度を客観的に認定した資格です。ソフト(Excel、Word、PowerPoint、Access、Outlook)ごと、バージョン(2016、2019)ごとに取得できます。

簿記検定

簿記は、企業が日々行うさまざまな取引を会計帳簿に記録したり、計算したり、整理したりして、企業の財政状態を明らかにする技法の習熟度を測る検定試験です。簿記の資格で有名なのが、日本商工会議所と各地の商工会議所が主催する日商簿記検定で、日商簿記2級と3級は経理関連の事務に就きたいと考えている人には特におすすめです。

その他にも、ITパスポートや文書情報管理士資格、人事や総務系であれば社会保険労務士、給与計算実務能力検定などもあるとよいでしょう。

参考サイト:
採用担当者に聞いた!事務職におすすめの資格とその理由
https://www.hataraku-recipe.jp/_ct/17520232

ステップ3:これまでの経験やスキルを振り返り、自分の強みを見つける

ここで行うのは、いわゆる自己分析です。これまでの職歴を振り返って、自分の強みを見つけてみましょう。事務職は、営業職のように目に見える形で会社に貢献するわけではありませんが、他の社員の仕事が円滑に運ぶよう、各部署をサポートする職種です。会社にかかってきた電話を受けたり来客対応したりすることも多いので、パソコンスキルと同じくコミュニケーションスキルも必要とされます。

例えば、接客業を経験していれば、そこで培ったコミュニケーションスキルは立派な強みになります。また、Excelで資料を作った経験があれば、それもアピールポイントになります。自己分析を行うとき、壁打ちの相手としてChatGPTを活用するのも一つの手です。

参考サイト:
ChatGPTを転職活動に活かそう!~自己分析編
https://www.hataraku-recipe.jp/_ct/17636248

ステップ4:効果的な履歴書や職務経歴書を作成する

ステップ3で行った自己分析結果を活用し、履歴書と職務経歴書を作成します。作成のポイントは、以下の3つです。

企業への志望動機、事務職を目指す理由を伝える

志望動機を採用担当者が見るのは、「自社とマッチしているか」を気にしているためであり、異職種から事務職へのチャレンジの場合、採用担当者が気にしているのは「なぜ事務職を志望しているのか」という点です。企業のリサーチを行い、事務職を志望する理由も明確になっていれば、しっかりと書けるはずです。

事務職に活かせる知識や経験、実績を具体的に示す

「パソコンスキルがあります」「コミュニケーション能力は誰にも負けません」という言葉だけでは、何をどのくらいできるのか分からないので、これまで経験した業務内容やスキル、実績、取得した資格は具体的にアピールしましょう。業務で何らかのExcelの使用経験があれば、「VLOOKUP関数を使って在庫管理をした経験があります」、コミュニケーション能力をアピールしたいのであれば、「お客様の顔と名前、会話した内容を覚えておき、商談のときに活かしたところ、とても感激された」などと伝えます。

自己PRは会社ごと、職種ごとに変える

営業や人事、経理など各事務職は業務内容が異なるので、「営業事務にはこの経験とスキルをアピールできそう」といった具合に、求人に合わせて自己PRも考えます。ただし、「文章を考えるのが面倒だから」などの理由から、自己PR文を使い回しすることは避けましょう。自己PRに悩んだら、ChatGPTを活用しながら書くのもおすすめです。

参考サイト:
ChatGPTを転職活動に活かそう!~履歴書作成編〜
https://www.hataraku-recipe.jp/_ct/17637974

ステップ5:面接で自信を持ってアピールする

面接では、事務職を志望した理由を聞かれることがあります。そのときに「オフィスワークに憧れがあって」「残業がないので」などと答えてしまうのは、もちろんダメです。履歴書・職務経歴書を書くときに作った志望動機と自己PRを、ここでもしっかりと、自分の言葉で伝えましょう。また、既に事務職として働いている女性社員がいれば、相性を見るための質問もされるので、コミュニケーションに関するスキルの振り返りも必要です。

面接を受けるときは、身だしなみにも気をつけましょう。面接は、入室してから着席するまでに決まると言われています。スーツやシャツの汚れやシワがないか、髪の乱れがないかなど、身だしなみは入室前に入念に確認しましょう。

参考サイト:
未経験から事務職へ転職、面接のコツは?
https://www.hataraku-recipe.jp/_ct/17554563

未経験から正社員事務職の転職に成功するポイント

未経験者が正社員事務職への転職を成功させたいと思ったとき、知っておいてほしいポイントをご紹介します。

とにかく多くの求人に応募してみる

転職・求人サイトなどで未経験でもOKとある事務職求人を見つけたら、とにかく応募してみましょう。「もしかしたらダメかもしれない」と思ってとりあえず応募したら、書類選考を通過して面接までこぎつけたケースも少なからずあるからです。「ダメだったら次に行ってみよう、チャレンジだ」という気持ちで応募するとよいでしょう。

ただし、事務職求人は数が少なく、応募が集中した場合募集がすぐに終了してしまうので、求人を見かけたらすぐに応募することをおすすめします。

正社員登用ありの事務職求人への応募も検討してみる

事務職の求人は人気があり、一つの求人に対して数百人の応募が集まることもよくあります。なかでも正社員事務職はさらに狭き門のため、転職活動に苦戦する方も多いようです。

そこで、一つの手として雇用形態の条件を緩めて、「正社員登用あり」を掲げる事務職への求人への応募もおすすめです。企業が定める一定期間、契約社員やパート・アルバイトとして働いた後、能力が認められれば正社員として登用されます。

まとめ

事務職求人はとても人気があるので、求人数の少ない正社員事務職への転職は決して容易ではありません。

そんな中でも、未経験者が採用されやすい業種での事務職求人を選ぶこと、またそうした求人を見つけるためのアンテナを常に張っておき、自分のこれまでの経験を棚卸しして事務職に活かせそうなスキルを応募書類や面接でしっかりとアピールすれば、未経験でも正社員事務職への転職に成功できるでしょう。また、正社員にこだわらず正社員登用ありの求人や他の雇用形態の求人への応募も検討してみましょう。

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