15年、ホークスの応援をし続けているというコロリさん。小学生のころから好きで、中学生でソフトボールを始めると野球の見方が変わったのだと言います。そして社会人になった今、野球は「自分に喝を入れられる存在」なのだとか。Instagramで野球を楽しむ様子や、イラストを発信しているコロリさんに、好きになったきっかけやホークスの魅力、仕事との関係などを伺いました。
話を聞いた人
コロリさん
福岡ソフトバンクホークスファン
熊本から来た関東ビジター民/会社員
Instagram(写真):https://www.instagram.com/nakimushikorori/
Instagram(イラスト):https://www.instagram.com/korochan4119/
自然と応援したくなるチーム、福岡ソフトバンクホークス
2009年からずっと、福岡ソフトバンクホークス(以下、ホークス)を応援しています。熊本出身で、日常的にテレビなどでホークスの情報を目にすることが多かったり、父や祖父がホークスファンで父が少年野球のコーチをしていたりと、野球の存在が身近な中で育ちました。ある時、ホークスの春季キャンプへ行く遠足に、なんとなく私もついていってみたんです。そこで出会った川崎宗則選手に魅了され、すごい勢いでどんどんハマっていきました。
個人的に、ホークスは真面目にプレーをする選手や、優しくて熱い人柄の選手が多いチームだと感じていて、見ていて自然に応援したくなるところが魅力だと思います。ラッキーセブンのジェット風船飛ばしなどの応援の文化が強いのも好きなところです。
プレイヤーになって分かった、キャッチャーのすごさ
今特に応援しているのは、キャッチャーの甲斐拓也選手です。甲斐選手はすごくピッチャーをいたわる方で、いつも「ピッチャーのおかげで今日は勝てました」と言っているような謙虚な方なんです。その姿勢を見て、なんて素敵な人柄なんだろう、と思っていたら、いつしか甲斐選手を応援するようになっていました。
実は、もともとは箱推しのような感じだったんですが、私自身もプレーするようになってから試合や選手の見方がガラッと変わって。私自身、中学から高校時の引退までずっとソフトボールをしていて、ピッチャーだったんですが、やってみて学んだことがありました。
ピッチャーも含めた野球のポジションは、みんなホームベースに向かって立っていて、その方向を見ています。でも、キャッチャーだけはみんなのことが見えているんです。だからこそ、試合を左右する責任の重いピッチャーにいかにリラックスして投げさせるかや、球がどう飛んだらどうなるか、どこに投げさせるか、このバッターの特徴は…。と、ほかのポジションに比べて、すごくいろいろなことを考えていて、そうでないと務まらないんですよね。
ピッチャーをやってみて、それを初めて知ったんです。それからは「それだけのことをプロの世界で第一線に立ってやっている選手はどんな感じなんだろう」と、自然とキャッチャーのことを目で追うようになりました。それも、甲斐選手を応援するきっかけとなりましたね。
オリジナルのユニフォームを纏って、年20試合以上観戦に
試合は、基本的には土日や祝日に関東で行われるものにはほぼ全て足を運んでいます。タイミングが合えば遠征をすることもあり、年に20試合以上は観に行っていると思います。最近はゴールデンウィークに西武ドームで3日間試合があり、全部観に行きました。
いつもは外野応援席で観戦することが多く、自分でデコレーションしたオリジナルのユニフォームを着て、一生懸命叫びながら試合を応援しています。ユニフォームをデコレーションしている方が結構多くいらっしゃって、その方たちのやり方を見て学んだり、教えてもらったりしながら、私も刺繍やラメを入れて好きなように作っています。
忘れたくない瞬間を残したい。絵でも楽しむ野球
野球関連で情報を発信しているInstagramアカウントが、写真用とイラスト用で2つあって、そこでも野球観戦の延長線上で楽しんでいます。
イラストは日記のような感じで日々描いているんです。球場で写真を撮っていらっしゃる方と感覚が近いのかなと思っているのですが、「今の瞬間のこの選手、すごくかわいかったな」「今のプレーすごくかっこよかったな」のように、忘れたくない瞬間を自分の記憶に残しておきたくて。
あと、アップした絵をきっかけに、「私もそう思いました!」「このプレー、ここもかっこよかったですよね」と、自分がいいと思ったプレーについてお話ができることもあって、それも楽しいです。絵のアカウントを始めてから4年、すごく沢山の友達ができました。
残すことと交流すること、この2つの意味で描き続けているなと思います。
仕事にも生きる、絵を描くのが好きな気持ち
現在は求人広告のクリエイティブディレクターをしていて、主にSNSに出ている広告のデザインをディレクションしています。最初は週5日出社していたのですが、今は完全在宅で、必要に応じて出社しています。「在宅に切り替えたから、野球の応援がしやすくなった」ということまではないのですが、移動時間がない分、仕事が終わったらすぐに中継を見ることができるようにはなりましたね。
実は最初はテーマパークのペインターの仕事をしていたんです。昔から絵を書くのがすごく好きで、デザイン学科のある学校に入って、美術的な仕事に就きたいと上京してきました。でも、趣味に時間が取れない仕事だったので転職することにしたんです。
その後、アパレルスタッフになって渋谷の109で働いていたのですが、コロナ禍でお客さんが全然来なくなってしまって…。また、結婚などの理由も重なり、美術系の仕事に戻ることにしました。
アパレルスタッフをしていた時、自分のSNSを使って服を宣伝し、売れた分がインセンティブになっていたんです。それでSNSのスキルも身についていたので、美術のスキルも両方生かせるような仕事を探して、今の仕事につきました。
両立のコツは、先を見て効率よく仕事をすること
趣味と仕事を両立するコツとして、先を見て計画を立てるようにいつも意識しています。職種柄、人と接するのではなく、自分で計画を立てて黙々と作業をするので、忙しさが一定になるように考えながら進めていますね。例えば、中継を絶対見たい時や、遠征の前の日などに残業になると困るので、そうならないように先を見て計画を立てるようにしています。
また、いかに効率よく仕事を進められるかも常に考えながら仕事をしていますね。そうしないと定時で上がれないこともしばしばありますし、大好きな野球を見るために、できるだけ早く終わらせられるように時間の使い方を考えています。
お金に関しては、ほかの趣味にかかる分はなるべく節約したり、服などに使いすぎないようにしてバランスを取っています。
野球は自分に喝を入れられる存在
野球があるおかげで、「あと何日頑張れば次の試合を見に行ける」と、自分にエンジンかけることができています。
また、平日のプロ野球のプレイボールが18時で、開場がだいたい16時ごろなんです。仕事をしながら、16時になったら「きっと今ごろお客さんが入り始めているんだろうな、早く仕事終わらせよう」と、自分にむちを打つこともあります。野球は、そういう少しだらけそうな瞬間や、やる気の出ない瞬間に、自分に喝を入れられる存在です。
また、仕事に生きている部分もあって。広告の仕事なので、人の目を引くものを常に研究しているんですね。「学ぼう」という感覚までは持っていないのですが、球場へ行くと面白い広告がたくさんあって、自然と目で追ってしまうんです。すると、野球と企業のコラボ広告や、たくさんある広告の中から、人の目を引こうとする技が見えてきます。そこで仕事に生かせるものを見つけたら、「こういう広告がありました」と会社の人に話すこともありますね。
野球や仕事とのつながりがいろいろな場面であることを感じて、それがモチベーションにもつながっています。